ボウリング・フォー・コロンバイン
監 督
 マイケル・ムーア
キャスト
 マイケル・ムーア
 チャールトン・ヘストン
 マリリン・マンソン
備  考
 2002年 カナダ映画 120分
評  価
 ★★★★☆

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 「ボウリング・フォー・コロンバイン」…。今年一番観たい映画の筆頭にあげていた。
 その理由には、ドキュメンタリーであることと、「ボウリング」と題を打つ映画のタイトルがとても気になっていたからだ。

 アメリカ、デンバーのコロンバイン高校で起きたトレンチコートマフィアこと現役高校生による無差別殺人、それを発端とするアメリカでの銃の問題をテーマにしているということはわかっていたのだが、なぜにボウリングなのか?
 そうずーっと思っていた。

 映画によると、コロンバインの事件当日の朝、加害者の少年達は学校の近くのボウリング場でボウリングゲームを2回していたのだそうだ……。
 なーんだ、それだけのことで映画のタイトルに? そう思ってしまうが、そこがミソ。そう、あの忌まわしい事件の直前に犯人の少年達がやっていたことなのに、その事は全くもって問題にも議論さえされていない。『なぜ、銃やマリリン・マンソンをやり玉に挙げて、ボウリングは問題視されないのか!』と投げつけてくる。

 ビリビリっときた。何という切り口だろう。それだけで、もう私は十分に痺れてしまった。

 そして、アメリカでの銃による死亡者、年間11.127人という世界でも類を見ない数字の原因。それを、前出の切り口のようにあらゆる角度から分析し消去法により最後にたどり着くアメリカライフル協会。

 私は常々、アメリカライフル協会の事が不思議だった。なぜにそんなに権力があるのか? なぜにチャールトン・ヘストンなのか? (ニュース番組で、ベン・ハーでの英雄がライフル片手に銃賛辞する姿を観たときには唖然とした)……その答えは得られなかったが、大変に勉強になった。
 やっぱり何か狂ってるね、アメリカライフル協会。
 そして、もっと勉強してよく知りたいと思った。
 それからもう一つ勉強になったのが、人間は都合が悪いときの常套手段として使う手が「無視」だということもわかった。だが、これはカメラが回っている時だけのことなのかもしれないね。

 この映画で、何がいけないのかとは結論は出ていない。
 しかし、全米でドキュメンタリーの興行記録を大幅に塗り替える異例のヒットを飛ばしたのだから、十分に種は蒔かれたと思う。そして、それに芽が出て花が咲くことを遠い日本で願ってやまない。
 既に結果も出てるみたいで、チャールトン・ヘストンは今期でライフル協会の会長を辞任するそうだしね。
 しかし、この映画実はカナダ映画なんだよね。ちょっと臭うね。どっかから圧力でもかかったのかしら? 考えすぎかもしれないけどさ。

 それから、このムーア監督の「バカでマヌケなアメリカ白人」というビデオも一緒に観たけど、これも凄く面白い。
 ボウリングは意外に真面目な映画だったけど、コッチはどっちかってーとおふざけが効いてて、とにかく、人間の最も単純な部分を揺さぶるような直球には頭が下がる。
 今後もドシドシ、いろんな事に挑戦していってもらいたい。