2006年一発めだな。今年もよろしくお願いしますだな。2006年か。俺が店をはじめて今年の夏でまる7年だな。んんん...早いもんだ。
今回は、以前からお客さんにもよく訊かれる「なんでバーテンダーをやってるのか?」ということについて話をしていこうと思う。
俺は、生まれも育ちも富山県の高岡市で他の土地に住んだことはない。地元の小学校から中学校と普通にすすみ、高校は地元にたまたまあった「デザイン科」というちょっと特殊な職業科の高校に入学した。
小さいときから絵を描くのが好きで図工や美術の点数もよかったので、そんな関係の仕事につきたかったのだ。「グラフィックデザイナー」や「アートディレクター」とかいう名前の響きもかっこよかったしな。
で、3年間うだうだやって卒業。地元のけっこう大きい印刷会社に入社する。ここでデザインの仕事をするわけだが、いきなり挫折する。絵を描くこととデザインの仕事というのは似たようでいて全然別ものなんだな。要領の悪い俺はそこでいきなりつまずいた。
俺の中では何年か会社勤めをしていくいくは独立してフリーでデザインの仕事がしたいっていうのがあったんやが、もういきなり「俺にはムリっす!」っていうのを体感しちゃったのだ。
でも、元来人付き合いとかはいい方だったんで、周りにあわせてその会社に7年勤めた。7年勤めてる間に酒を飲むことをおぼえ、いつの間にか朝まで飲んでもへっちゃらな酒飲みになっていた。
週末の夜はだいたい街に出ていた。最初のうちは友人を誘って飲みにでていたが、そのうち一人でも飲み歩くようになっていた。そして一人で飲んでても格好つくかなぁと思ってショットバーに出入りするようになった。
ちょうどその頃、会社での仕事に真剣につまづいて転職を考えるようになっていた。バーのカウンターでウィスキーとか飲みながら、唸っていた。そんなとき、たまたまあるTVのCMを見たのだ。たぶんサントリーのCMだったと思う。ピーターフォーク(刑事コロンボの人ね)がバーテンダー役で客とやりとりするCMだ。いろいろパターンがあったのだが、一番印象に強かったのが、こんな感じだ。
(カウンターをはさんで、サラリーマン風の男とバーテンダーが向かいあってる。)
サラリーマン(沈んだ感じで..グラスをもてあそびながら)
「僕、もうすぐ30歳になっちゃうんですよ...」
バーテンダー(それがどうした?と言う感じで)
「じゃ来年は31歳ですね。」
そんときに、閃いたのだ。かっこいい。俺もこんな仕事がしたい。こんなおっさんになりたい。カウンターの中でどーんとかまえていたい。そう思ったら早かった。すぐに仕事をやめ、いろいろ手をつくして飲み屋の仕事にもぐりこんだ。キツい事もいろいろあったが、なんか合ってたらしく仕事もスムーズにおぼえた。そして、何件かの店に勤めて30歳で自分の店を持ち現在にいたるのだ。
今でも、たまに思うのだ。あのときのピーターフォークみたいになれてるかなぁと。
こうやって書いてみると、俺ってカタカナ職業ばっかしやりたかったんやなぁ。「デザイナー」に「バーテンダー」でしょ...。実は、その前にも中学生の頃は「テロリスト」になりたかったんよねぇ...。あ、なんとか原理主義者とか、過激派とかの政治がらみじゃなくて、ゴルゴ13みたいにお金で動くCOOOLなテロリストね。
そうやなぁ...今の仕事にあきたりしたら、次は「テロリスト」ってのもいいかもなぁ。少年の日の夢をかなえる...。んんんん....ロマンやなぁ...。