●幸せな関係●

 リーゼのヨーグルトワックスのCMのBGMの出だしって、この夏最もあたったCMソング、ボニー・ピンクの『A Perfect Sky』に似てない? CMが流れるたびに「あれ、新バージョン?」と画面を凝視してしまう。きっと、そうやってひっかかる視聴者を期待して意識的に作ったんだろうね。
 さて、何かを意識する場合は基本的に元ネタとなる方が主で、意識した方は従という関係になる。が、ごく稀にだけど主従が逆転するケースがある。
 先週、パネルクイズアタック25の芸能人大会を見た。出場者の中には児玉清のモノマネでブレイク博多華丸(あと大吉も)の姿が。華丸の児玉清のモノマネのおもしろさは、今まで日本中がなんとなく眺めていた児玉清の実は独特の司会フレーズをしっかりきっちり拾っているところにあるんだけど、もともとの声質はかなり違う。華丸の方が声が派手というか、若々しい。当然、モノマネする際は抑え目に声を出している。
 共演すると結構、違いがわかるんだろうなぁ…と思って見てたらこれがなんと! 画面ではいつもより児玉が声を張っていた。「お見事!」「では、ラストコール!」といったおなじみのフレーズを、明らかにいつもより力を入れて発していた。もちろん「アタックチャンス!」時のカメラ目線&握りこぶしの震えも、パワーアップ。まあ、これはサービスだと思うけど、ともかくその日の児玉清は、華丸のモノマネする児玉清のモノマネをしている児玉清に見えた(ややこしい)。これは華丸のモノマネが想像以上に受けたことによって、世間が期待している自分を知ったからだと思う。モノマネをする人も、される人もたくさんいるが、こういったケースはめったにない(アントニオ猪木と春一番くらいか)。そして、それは非常に幸せな関係だと思う。