|
カミカミ エブリバディ
|
|
プロ野球日本シリーズは北海道日本ハムの優勝。 泣いてた泣いてた新庄。
確かに華がある。 なんせ歯が白い。 しかしこの日本ハムの成功を見た他球団が 「ああいうことをすればいいのか」 と勘違いして訳のわからない球場パフォーマンスを展開しないよう祈るばかりである。
さて、この新庄は阪神時代に一度 「引退宣言」 をしている。 その時理由として自ら挙げたのが 「センスがないから」 みたいなことだったと思う。 それまでは “しゃらくせえ” としか思えなかった新庄のことがこの時ちょっと好きになった。 引退撤回後、何かから解き放たれたようにのびのびとしたプレーを続け、やがて大リーグへ渡り再び日本球界に戻ることが決まった時、「ファンの皆さんにどこを見て欲しいですか?」 という質問に対して 「スタイルの良さ」 と言っていた。 この時私は、ああもう新庄はここまできたか、と思った。 あれ以来 「誰がバックで本書いてんだ」 と勘ぐりたくなるような行動言動を繰り広げているが、パフォーマンスはともかく、インタビュー等を観ている限りでは新庄に “ブレ” はない。 私がテレビ画面を通して観る限り、「周りの目など関係なくカラダひとつでそこにいる」 と思えるのは、パッと思いつくところで矢沢永吉、叶恭子、デビ夫人ぐらいか。 新庄もそこへちょっと近づいたような気がする。 常にカメラ位置が頭に入っている浅野ゆう子や小林幸子が何年かかっても到達できないステージだ。 ところで、このパ・リーグのプレーオフの時、ヒーローインタビューを受けたソフトバンクのズレータ選手が 「ゼッタイニ、アキラメナーイ!!」 と叫んでいた。 これまでの2シーズンも通常のペナントレースを1位で通過しながらプレーオフに敗れ日本シリーズへの出場がかなわなかったホークスであるから、ズレータ選手のこのフレーズはお約束になっていて、実は昨年のプレーオフでもこのフレーズを言っていた。 その時、 「ゼッタイニ、 アリカメナイ!!」 と言った後、観客のきょとんとした反応に気付いてか 「・・・アキラメナイ!!」 と訂正した事がある。 人間誰しも言い間違いはするもの。 その言い間違いにもいくつかパターンがあって、上記の 「アリカメナイ」 というのは本来 「AKIRAMENAI」 と言うべき所を “母音” の位置はそのままで “子音” のうち “K” と “R” の位置が入れ替わり 「ARIKAMENAI」 となってしまった、というヤツである。 古い漢詩でも英語曲の歌詞、特にラップでも顕著なように「韻を踏む」 事に快感を覚えるというのは世界共通なようだ。 韻を踏むというのは 「母音を揃える」 ことであるから、言葉を言おうとする時、世界のどこでも 「母音の並び」 は子音の置き場所よりも強く意識されるのかも知れない。 ♪のかも知れない!そらを斬れknife!・・・韻を踏んでみました(日本の若いラップの子には 「踏みすぎじゃねえか?」 と思うことも多々)。 だから母音の並びは間違えないけれども、(例えば 「新しい」 が元々は 「あらたしい」 だった、などと言われるように)子音が入れ替わってしまうような言い間違いはよくあることなのだな、と思った。 しかもズレータ選手という外国人が日本語を話そうとした時に犯したミスだったから、これはグローバルスタンダードなのかと妙に感心したのを覚えている。 これに似たタイプで 「どっちにしようかと迷った言葉の子音が入ってしまう」 というのもある。 「うん。」 と 「そう。」 を迷い S が混じっちゃって 「すん。」 と言ってしまったこと、あなたも一度や二度ではないでしょう。 大事な会議で 「ええ。」 と言おうとしたら 「はい。」 の H が出てきちゃって 「へえ。」 になったり、ひどくなると 「い」 まで連れて来ちゃって「へい。」 と言ってしまい 「おまえは岡っ引きか」 と突っ込まれたことは誰にでもあるはず。 上の 「へい」 は 「母音も移動する」 可能性を感じさせるものだ。 さてさて、言い間違いといえば外せないのはなんと言ってもフジテレビ 「とくダネ」 でおなじみ、副部長にまで登り詰めた我らが笠井アナである。 笠井永世名人クラスになるともう変幻自在なので、3月の放送で彼が 「チョー・ヨンピルさんが歌う “チョー釜山港へ帰れ”が・・・」 と言った時には 「そこまで言うなら」 と帰り支度を始めた人が少なくないという。 名人は私のような浅学のものにはどこをどうすればそうなるのか解明不能の言い間違いをよくするし、前例に挙げた 「母音と子音」 についても常人には真似のできない荒技を披露している。 1月の放送で 「日本列島」 と言おうとして 「にっぽんろってー」 と言い間違えたのがそれだ。 この母音と子音の関係を見ると 「NIPPON RETTOー」 の、子音の並び方はそのままで 「NIPPON ROTTEー」 というように母音 E と O の位置を入れ替える高等テクニックである。 何やってんだおまえ。 ご丁寧に「ー」 まで活かしているのは “もったいないの精神” だろうか。 このように書き連ねてくると言葉(声)とはとにかく 「子音+母音」 なのだということを改めて実感する。 アルファベットを使用しない国についてはその仕組みが全然わからないのだが、日本語にはあらかじめ子音と母音がくっついた発音をひと文字で表した 「仮名」、そして更に 「漢字」 というものがある。 だから、何かを言おうとして頭の中に文字を思い浮かべた時、それが入れ替わってしまうという間違いも起こりうる。 昔、ビューティー・ペア全盛時に女子プロレスを観ていたら、リングサイドレポートをしていた宮尾すすむが興奮して 「非常にうごいはやきです!!」 と言っていたのが忘れられない。 「速い動き」 と言おうとして漢字が入れ替わってしまったのだが、とにかくものすごく速そうではある。 3月に大分県で行われたハーフマラソンで、快調に飛ばす野口みずき選手について実況アナウンサーが 「最初の5キロは素晴らペー・・・素晴らしいペースです!」 と言っていたのも近い種類の間違いである。 気付かなければ 「素晴らペーシースです」と言っていただろう。 このふたつは文字数がまとまっている分インパクトも強いし面白い。 これからも 「言い間違いのバリエーション」 収集にアンテナを張り巡らせていきたい。 私は二日酔いがとてもひどいタチなので酒を飲む日には必ず 「ウコン」 を飲んでいる。賢明な皆さんにはもうこの後の展開がもう読めますね。 その日も飲み会だったので、クスリの入った引き出しを開け、独り言をこう呟いた。 「ウンコでも食べるか」 「ウンコ」 のくだりは普段からふざけて言っているのでしょうがないとして、本当は 「ウコンでも舐めるか」 と言おうとしたのだが、なぜか 「食べる」 と言ってしまった。 「おおう、名詞に合わせてちゃんと動詞も変えたよ」、と一瞬自分で感心したのだが、ウンコは食べるものではないですね。 |