【第十一回 第二部1 〜アナキン〜】

 前回予告したとおり、今回から新章突入である。当初の予定では、気楽に身辺雑記でも書こうと思っていた。
 が、前回の原稿をUPした直後、板谷さんと電話で話した際に、こんな事を提案されたのである。
 
 「次は、学生時代の事とか、昔の話を書いたら?」
 「は?なんでそんな事を……」
 「だから、スターウォーズなんだよっ!」
 「へ?」
 「ほら、スターウォーズって最初はルーク達が活躍する話があって、その次は過去に遡ってアナキンがダースベイダーになる話をやってるだろ?
 ポク蔵の話も、ここでいったん過去の事を書いて、その後にまた違った事を書いていけば、厚みが出ていいんじゃないかなあ」
 「……でも、僕の学生時代なんて大して面白くなかったし、読んでる人も興味ないと思いますよ」
 「いや、自分ではそう思うかもしれないけど、客観的に見るとポク蔵ってかなり変わってるし、きっと面白くなるって!」

 俺のチンケな人生とスターウォーズサーガを一緒にするんじゃねえよっ、このデブ!! などと言える訳もなく、とりあえず曖昧な返事でごまかして電話を切った。
 デブの言う事を素直に聞くのもシャクだったが、他に書きたいテーマがある訳でもない.結局アドバイスに従うことにした。
 
正直、読んで面白いものになるのかはわからない。ただ、板谷さんは僕の事を「変わってる」と言ったが、確かにそうかもしれない。
 昔から他人に「変わってる」と言われる事は多かった。だが、なぜ「変わってる」と言われるのか。それについて深く考えた事はなかった。

 今回、この文章を書くにあたって色々と考えた結果、ひとつ思い当たる事があった。僕が「変わってる」奴になったのは、まだ小さかった頃の、あの日がきっかけなのかもしれない。

 あの日、僕はバスに乗れなかった。 

(続く)